名古屋地方裁判所 昭和55年(わ)38号 判決
判決主文
被告人を懲役一〇月及び罰金一、二〇〇万円に処する。
右罰金を完納することができないときは、金三万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
この裁判の確定した日から二年間右懲役刑の執行を猶予する。
罪となるべき事実の要旨
被告人は、愛知県春日井市御幸町一丁目五番地の二一に居住し、同所において日本易学協会の名称で印章販売業を営んでいたものであるが、自己の所得税を免れようと企て、架空名義で仕入れをし、売上代金の回収が完了する都度当該顧客分の売上帳を破棄し、かつ、家族名義等で預貯金を設定する等の方法で所得を秘匿したうえ、昭和五二年分の所得金額が九、〇〇五万一、四二四円で、これに対する所得税額が五、二九八万四、〇〇〇円であつたのにかかわらず、右所得税の法定申告期限である昭和五三年三月一五日までに、愛知県小牧市小牧一、九五〇番地所在の所轄小牧税務署長に対し所得税の確定申告書を提出しないで徒過し、もつて右不正の行為により、右所得税五、二九八万四、〇〇〇円を免れたものである。
適用した罰条
所得税法二三八条一項、二項、刑法一八条、二五条一項
昭和五五年七月一五日
裁判所書記官 服部義廣
(裁判官 櫻林三郎)